指導音楽理論概要 5


 以上をまとめれば、和音には二つの群があって、実際に鳴っている音とそれを囲むようにその和音に収束しようとする
 複数のドミナント7th音とが存在する(人間が欲求する)
 その現実に聞こえていない相反する機能音をリズム的に配置するフレーズの組み立て方が音楽を自由に演奏するうえで不可欠と考える
 単一のコード進行をスケール音だけでプレーする事がいかに自由度を失い表現力を低下させ(運動能力は高い)
 本来のジャズ、ブルース、ロックの本質から遠ざかるプレーであるかを理解していただけただろうか?

 安易に安定させたハーモニーは反面、和音の単純化を生む諸刃の剣なのだ

 前記混沌とした音列の中から編み出された名フレーズは確かに素晴らしいものだ
 しかし、軽率にアドリブ中に取り入れるのは避けた方が賢明である
 即席にジャズ、ブルースのムードだけを手に入れてもアドリブが本物になるには、逆に時間がかかるだけだろう
 コピーは重要だが、他人のジャズ、ブルース風フレーズを並べて演奏していたのでは進歩はない
 MGSデモページの演奏は過去の名フレーズなどを極力使わせずに自力でプレーさせており、 プレーの本質と考えMGSの基本方針でもある

 最後にMGSの理論上の基本和音解釈を付け加えておこう
 自然倍音列上内で形成される4種類の三声和音、長三和音、短三和音、増三和音、減三和音のそれぞれ12異軸
 計48個のうち複数が組み合わさる事により全てのハーモニーをカバーする ・・・で以上である  (平均律上・ブルーノートハーモニーは除く)
 

 そもそも、ジャズやブルースの構造を古典音楽の和音名やスケール名で説明する事自体ナンセンスなのだと思う

 出来れば高度に確立した正しい理論ほど知らない方が良いとさえ考える 
 それは既成概念を持たない自由度の高い初期段階において、新しい発想の障害になる可能性があるからだ
 しかし今やカンだけに頼っていては膨大な時間を費やすことになるだろう
 可能な限り簡潔な理論力を有効に活用し、人間のみが可能な感性の充実に専念する
 特に音程をリズム的にどう配置するかを重要と考え、極力簡潔にハーモニー構造は指導し
 多くの楽曲を常にアドリブでプレーする事により、完成された作品を繰り返し練習するその何倍もの学習、習得を目標とする

  本質的音楽の構造を修得し、さらなる上達を望む方の入会を心よりお待ちしております。

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