少し色彩の違う、ブルースKey以外のアイオニアンCM7で説明するなら
CM7の中のAmを目指したライン(B♭7→Am)がサブドミナントマイナーモーション、Emを目指したのが(F7→Em)サブドミナントモーション
C△を目指したラインG7(D♭7)→Cがドミナントモーション B♭7→C 、 F7→C 、 G7(D♭7)→C
相対的に観察するとサブドミモーションやサブドミマイナーモーションに見えるだけで、いずれの進行もドミナントモーションである事がわかる
いわゆる一般のコード進行は、そのある一つを記したものであり
例えば進行がG7→CM7でもプレーヤーはドミナントの代わりにF7やB♭7、D7 などを自由に選択し
同調したり異調したりして色彩を楽しむ事が出来る、それがジャズ、ブルースの本質と考えるし
コード進行をスケール音内で追従する作業は、あくまで安定した一つの色彩を選んだだけであり
一時的にG7にB♭7やF7が重なってM7やSUS4、アボイドノートが生じる事は
むしろG7のドミナント機能を破壊しC△以外に進む力を発生させる、と考えるべきでプレーヤーは決して恐れてはならない
勿論、正確にアボイド等を避けながらアドリブ演奏が可能なのが前提であるが
スタンダード演奏などでは使用方法を説明のうえアボイドノートと呼ばれる7thコードのsus4音やM7、♭9、♭13を積極的に使用させている
その解決のコントロールさえ間違えなければ障害どころか、実にファンタスティックな音色である事を経験させるためである(レッスンビデオページ参照)
少々複雑な話のようだが、演奏の考え方の基本は至って簡単である、 唄いたいそれぞれの三和音の半音上下に隣接する6音を正確に理解する事だ
それに全音下の長三和音を加えれば最低限必要なD、SD、SDmが揃い十分 (全音上の長三和音と上下短三度違いや、他の和音については省略)
全てのハーモニーは異なる三声和音を複数重ねる事で生まれ、三原色による色彩合成原理にも似る
またあくまで合成は、重ねる事で複雑になると同時に暗くなる事を理解すべきで色と同様に和音も重ね過ぎてはならない
結果的にジャズ、ブルースは
常に12音程(正確にはもっと)を使い調性の外と内を行き来する音楽に成長した (本来の音楽構造に戻った?)
勿論スケール処理は可能だが、重要なのは三声和音の連鎖である事を単純に理解し演奏する事だ、 それは常に柔軟な発想を維持するポイントでもある
この単純原理の組み合わせがブルースを生み、ジャズプレーを可能にしたと考える
フレーズのリズム的配置には少しコツがいるが、単音でどれを選んでアプローチしてもいいし
勿論その単音がどの機能音であるか解れば、着地点に解決可能な
全てのスケールや和音を用いて良い (必ずしも常にバックのハーモニーと同調する必要は無い)
演奏出来ない方には不可解だろうが、複雑なハーモニーのジャズプレーを可能にしているのは、高度なハーモニー理論ではなく驚異的なリズム感である
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